本記事にはプロモーションが含まれます。

耳が遠くなってきた親に。老人性難聴と補聴器の選び方。

公開:
親子で穏やかに話し合うイメージ
画像はイメージです
目次 タップで開閉

「最近、声を大きくしないと伝わらない」と感じていませんか。

テレビの音量が以前より大きくなっている。電話で聞き返すことが増えた。後ろから呼んでも振り向かない。

こうした変化に気づいたとき、「耳が遠くなった」と感じる方は多いです。これは**老人性難聴(加齢性難聴)**と呼ばれる、加齢に伴う聴力の低下です。

老人性難聴は治療で完全に回復することが難しいですが、補聴器を使うことで聞こえを大きく改善できます。また、近年では「難聴が認知症のリスク要因のひとつ」とも言われており、早めの対応が大切です。


老人性難聴の特徴。

老人性難聴には、一般的な耳の疾患とは異なる特徴があります。

よくある症状

  • 高い音(電子音・女性の声・子どもの声)が聞こえにくくなる
  • 騒がしい場所での会話が特に難しい
  • 「聞こえる」けれど「言葉が聞き取れない(聞き間違える)」
  • テレビの音量を上げないと内容が入ってこない

「聞こえないわけではないが、言葉として理解できない」という状態は、老人性難聴の典型的なパターンです。

難聴と認知症の関係

近年の研究では、難聴が認知症の発症リスクを高める要因のひとつとして指摘されています。聴力の低下によって人との会話が減り、脳への刺激が少なくなることが影響すると考えられています。

「聞こえにくい」状態を放置せず、補聴器や聴覚リハビリによって積極的に対処することが、認知症予防の観点からも重要です。


まず「耳鼻科・聴力検査」を勧めてみる。

補聴器を検討する前に、まず耳鼻咽喉科(耳鼻科)で聴力検査を受けることをおすすめします。

聴力検査で何がわかるか

  • 難聴の程度(軽度・中等度・高度・重度)
  • 補聴器が効果的な聴力帯かどうか
  • 補聴器以外の治療が必要な可能性の有無

「病院に行くほどでもない」と思っている方も多いですが、補聴器は「処方が必要な医療機器」です。聴力検査の結果を補聴器店に持参すると、自分の聴力に合った補聴器を選びやすくなります。

親への伝え方

「耳が遠くなったから」という言い方は抵抗感を持たれることがあります。「最近会話がしにくそうだから、一度耳の健康診断に行ってみない?」という誘い方の方が受け入れてもらいやすいです。


補聴器の種類。

補聴器にはいくつかの種類があり、聴力・耳の状態・ライフスタイルによって向き不向きがあります。

種類特徴向いている方
耳かけ型(BTE)耳の後ろにかける。操作しやすい難聴が中等度以上の方
耳穴型(ITE)耳の穴に収める。目立ちにくい軽〜中等度の難聴の方
RIC型(レシーバー外付け型)耳かけ部分が小さく、目立ちにくい幅広い難聴の程度に対応
ポケット型本体をポケットに入れ、コードでイヤホンに接続手先の操作が難しい方

最近のトレンド

RIC型(耳かけ型の発展型)は小型で目立ちにくく、高性能のモデルが多いため、人気が高まっています。Bluetooth接続でスマートフォンと連動するモデルも増えています。


費用と補助制度。

補聴器は「医療機器」に分類されますが、多くの場合は保険適用外(全額自己負担)です。ただし、いくつかの補助制度があります。

①身体障害者手帳による補助

聴力が一定の基準(70dB以上の難聴)に達する場合、**身体障害者手帳(聴覚障害)**の交付対象となります。手帳があると、補聴器購入に対して自治体から補装具費の支給が受けられます。

  • 支給上限:片耳6万円程度・両耳12万円程度(自己負担は原則1割)

②医療費控除(確定申告)

医師が補聴器の使用を必要と認める診断書を発行した場合、補聴器の購入費用を医療費控除の対象にできます(申告に「補聴器相談医」の診断書が必要)。

③市区町村の日常生活用具・購入補助

身体障害者手帳の基準に達しない軽度〜中等度の難聴者向けに、市区町村が独自の補助制度を設けているケースがあります。城南5区の各区の福祉担当窓口に確認してみてください。

補助制度の例
大田区軽中等度難聴者向け補聴器購入費補助
品川区難聴者補聴器購入補助
目黒区難聴者補聴器購入補助
世田谷区難聴者補聴器購入費補助
港区難聴者補聴器購入費用助成

補助額・対象者の条件は各区で異なります。窓口への問い合わせで最新情報を確認してください。


補聴器の相場。

補聴器の価格は非常に幅があります。

グレード価格帯(片耳)主な特徴
エントリー3〜8万円基本的な音声増幅
ミドル8〜20万円騒音抑制・方向感の向上
ハイエンド20〜50万円AI搭載・Bluetooth・自動切替

両耳に装着する場合は上記の2倍になります。「高いほど良い」とは限らず、自分の聴力と生活スタイルに合ったものを選ぶことが大切です。

補聴器の資料・見積もりを取り寄せる

城南5区対応・複数機種を比較できます


補聴器を選ぶときのポイント。

①試聴・フィッティングが必須

補聴器は、聴力に合わせて細かく調整(フィッティング)する必要があります。試聴なしに通販で購入するのは避けましょう。

②認定補聴器専門店・認定補聴器技能者を探す

「公益財団法人テクノエイド協会」が認定した認定補聴器専門店認定補聴器技能者がいる店では、適切なフィッティングと相談が期待できます。

③アフターフォローの体制を確認

補聴器は購入後も定期的な調整・クリーニングが必要です。購入後のサポート体制が充実しているお店を選びましょう。

④慣れるまで時間がかかる

補聴器を初めてつけたとき、環境音がうるさく感じられることがあります。「使いにくい」と感じても、1〜3ヶ月ほど慣らしていく期間が必要です。購入したら放置せず、定期的にフィッティングを調整してもらいましょう。


補聴器以外でできること。

補聴器を使う前・使いながら、日常の工夫でコミュニケーションを改善することもできます。

  • 正面から話しかける:横や後ろから話しかけると聞こえにくい。顔を見ながら話す
  • はっきり・ゆっくり話す:大声より、発音明瞭に話すことが効果的
  • 騒がしい場所を避ける:レストランより個室、テレビは消してから話す
  • 筆談・文字表示を使う:スマートフォンの音声入力で文字化するアプリも有用
  • テレビ用補聴器・音量アンプを検討:首からかける集音器・テレビ用ワイヤレスイヤホン

まとめ:難聴は「年のせい」で放置しない。

確認ポイント内容
まずやること耳鼻科で聴力検査
補聴器の種類耳かけ型・耳穴型・RIC型など
費用3〜50万円(グレードによる)
補助制度各区の補助・身体障害者手帳
購入のポイント試聴・フィッティング・アフターサポート
認知症との関係難聴を放置しないことが予防にも

「耳が遠くなった」を「年だから仕方ない」と放置するのは、コミュニケーションの孤立と認知症リスクの観点からも得策ではありません。

まずは耳鼻科への受診を勧め、一緒に選択肢を考えてみてください。

この記事を書いた人

編集部 / 城南終活取材班

城南5区 終活情報エディター

介護・福祉、葬儀・斎場、不動産、ファイナンシャルプランニングの実務経験をもつメンバーが執筆・監修。城南5区(大田・品川・目黒・世田谷・港)の現地を実際に訪ね歩き、足で確かめた一次情報をお届けします。

現地取材 12件 運営者情報を見る →

あわせて読みたい

親子で穏やかに話し合うイメージ
備える

フレイルとは。筋力が落ちる前に、できること。

「最近、親が疲れやすくなった」「歩くのが遅くなった気がする」——それはフレイル(虚弱)のサインかもしれません。介護に至る前の段階で食い止めるフレイル予防の考え方と、城南5区の取り組みを解説します。