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親の薬、管理できていますか。多剤服用と、お薬手帳の使い方。

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「薬の袋が増えるばかり」——そう感じていませんか。

親の薬を見て、「こんなにたくさん飲んでいるの?」と驚いた経験はありませんか。

高血圧・糖尿病・心臓病・骨粗しょう症・不眠……と複数の病気を持つ高齢者が、それぞれの専門病院から薬を処方されると、気づけば毎日10種類以上の薬を飲んでいた、というケースは珍しくありません。

このような「多剤服用(ポリファーマシー)」は、薬の飲み合わせの問題・副作用のリスク・飲み忘れの増加など、さまざまな問題を生じさせます。


ポリファーマシー(多剤服用)とは。

ポリファーマシーとは、「多すぎる薬を飲んでいる状態」を指します。一般的に、6種類以上の薬を飲んでいる状態がポリファーマシーとされることが多いです。

ポリファーマシーが起きやすい理由

  • 複数の専門医(心臓・整形・眼科・神経内科など)それぞれが薬を処方する
  • それぞれの医師が他の医師の処方を把握していない
  • 「以前から飲んでいるから」と、不要になった薬が続いている
  • 症状を聞いて「追加処方」が重なる

ポリファーマシーのリスク

リスク内容
飲み合わせの問題複数の薬が互いに作用し合い、効果が変わったり副作用が出たりする
副作用の増加高齢者は薬の分解・排泄機能が低下しており、副作用が出やすい
転倒リスク睡眠薬・抗不安薬・降圧薬が原因でふらつき・立ちくらみが起きる
飲み忘れの増加種類が多いほど飲み忘れが増え、効果が出なくなる
認知機能への影響向精神薬・抗アレルギー薬などが認知機能に影響することがある

まず「お薬手帳」を整備する。

お薬手帳は、処方されたすべての薬の記録をまとめるための手帳です。

すべての医療機関での処方薬を1冊にまとめることで、医師・薬剤師が「今どんな薬を飲んでいるか」を把握できます。

お薬手帳の役割

  • 複数の病院からの処方薬を一元管理する
  • 飲み合わせのチェックに使われる
  • 緊急時(救急搬送など)に医療スタッフが薬を確認できる
  • アレルギーや副作用歴を記録しておける

お薬手帳を使うポイント

  • 必ずすべての薬局・医療機関で提示する(「今日は別の薬局だから」と出し忘れない)
  • 市販の薬(OTC薬)や栄養補助食品(サプリメント)も記録しておく
  • 病院・薬局でシールを貼ってもらった日付・薬名を確認する

かかりつけ薬局を決める。

「薬局はどこでもいい」と思っている方が多いですが、複数の医療機関にかかる高齢者こそ、**かかりつけ薬局(いつも行く薬局)**を決めることが大切です。

かかりつけ薬局のメリット

  • すべての処方薬の記録が1か所に集まる
  • 薬剤師が「この組み合わせは大丈夫か」を継続的にチェックしてくれる
  • 飲み忘れ・薬の残量の管理を相談できる
  • 「この薬、本当に必要ですか」と医師に確認してもらえる(疑義照会)

かかりつけ薬局の選び方

  • 通いやすい場所にある
  • 24時間対応・緊急時の連絡先がある
  • 薬剤師と顔なじみになれる環境

「在宅訪問サービス」を提供している薬局では、自宅への薬の配達・服薬確認を行ってくれるサービスもあります。通院が難しい親には、こうしたサービスの利用を検討してみてください。


薬の整理の方法。

薬が多すぎる・管理できていないと感じたら、以下の方法で整理しましょう。

①すべての薬を一覧化する

薬局でもらった薬の袋・お薬手帳をもとに、現在飲んでいる薬をすべてリストアップします。

確認事項内容
薬の名前正式名称または商品名
何のための薬か高血圧・睡眠・痛み止めなど
いつから飲んでいるかできれば処方した医療機関も
飲む回数・タイミング1日1回・食後など

②かかりつけ医・薬剤師に「減らせる薬はないか」相談する

「薬が多くて心配」「減らすことはできますか」と率直に聞いてみましょう。

特に「もう症状がない」「副作用が気になる」という薬については、医師に確認することで整理できる可能性があります。

③一包化(いっぽうか)サービスを利用する

複数の薬を「1回分ずつまとめて封入」してもらうサービスが「一包化」です。

「朝1袋・昼1袋・夕1袋」という形で管理できるため、飲み忘れ・間違いが大幅に減ります。薬局に依頼することで利用できます(追加費用がかかる場合あり)。

④服薬カレンダー・ピルケースを使う

「何日分の薬がどこにあるか」を見えるようにするツールです。

  • 服薬カレンダー:曜日・時間帯ごとにポケットがあり、薬を入れておく壁掛けタイプ
  • ピルケース:曜日ごとに仕切られた小型のケース
  • スマートフォンのアラーム:飲む時間にアラームを設定する

薬の副作用に気をつけるべきサイン。

以下のような変化があった場合、薬の副作用を疑う価値があります。

要注意のサイン

  • ふらつき・立ちくらみが増えた(降圧薬・利尿剤・睡眠薬)
  • 眠気・だるさが強くなった(睡眠薬・抗不安薬・抗アレルギー薬)
  • 食欲がなくなった(多くの薬が食欲不振を引き起こす可能性あり)
  • 口が渇く・便秘になった
  • 物忘れが急に増えた・ぼーっとするようになった

「年のせいかな」と思っていた変化が、実は薬の副作用であることは珍しくありません。気になることがあれば、かかりつけ医か薬剤師に相談してください。

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市販薬・サプリメントにも注意。

処方薬だけでなく、市販の薬(OTC薬)やサプリメントも飲み合わせに影響することがあります。

特に注意が必要な組み合わせの例

  • 市販の痛み止め(NSAIDs)+処方の血液さらさら薬:出血リスクが高まる
  • サプリメントのビタミンK+ワルファリン(血液凝固薬):薬の効果が弱まる
  • グレープフルーツ(果汁)+一部の降圧薬・スタチン:薬の血中濃度が上昇する

「サプリは食品だから大丈夫」と思わず、処方薬を飲んでいる場合は事前に薬剤師に確認することをおすすめします。


城南5区での相談先。

相談先できること
かかりつけ薬局薬の整理・飲み合わせ確認・一包化サービス
かかりつけ医薬の種類を減らす相談(処方見直し)
在宅訪問薬剤師自宅への薬の配達・服薬指導
地域包括支援センター薬の管理が困難な場合の支援につなぎ

まとめ:薬の「多すぎる」を解決する6ステップ。

ステップ内容
1お薬手帳を整備し、全医療機関で提示する
2かかりつけ薬局を一か所に決める
3全薬を一覧化する
4かかりつけ医・薬剤師に「減らせる薬はないか」相談する
5一包化・服薬カレンダーで管理を簡単にする
6副作用の疑いがあれば、すぐに相談する

「たくさん薬を飲んでいるから安心」ではなく、「必要な薬を正しく飲んでいる状態」が理想です。

親の薬袋が増えてきたと感じたら、今日から一覧化してみてください。

この記事を書いた人

編集部 / 城南終活取材班

城南5区 終活情報エディター

介護・福祉、葬儀・斎場、不動産、ファイナンシャルプランニングの実務経験をもつメンバーが執筆・監修。城南5区(大田・品川・目黒・世田谷・港)の現地を実際に訪ね歩き、足で確かめた一次情報をお届けします。

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