本記事にはプロモーションが含まれます。

高齢の親を、詐欺から守る。最新の手口と家族にできること。

公開:
親子で穏やかに話し合うイメージ
画像はイメージです
目次 タップで開閉

「うちの親は大丈夫」と思っていませんか。

「詐欺に引っかかるのは、だまされやすい人だけ」——そう思っていた方が、気づいたときには被害者になっている。それが、現代の高齢者詐欺の実態です。

警察庁の統計によると、特殊詐欺(電話やメール等を使った詐欺)の被害者の約8割が65歳以上の高齢者です。被害総額は年間数百億円に上ります。

手口は年々巧妙になっており、「おかしい」と気づきにくくなっています。この記事では、最新の手口と、家族が今すぐできる対策を整理します。


知っておきたい主な詐欺の手口。

①オレオレ詐欺(架空の緊急事態)

電話で「息子(孫)ですが、事故を起こした」「会社のお金を使い込んだ」などと言い、示談金や弁護士費用を名目に現金を要求する手口です。

最近の変化

  • 「声が違う」と言われると「風邪をひいているから」などと答える
  • 「会社の先輩(同僚・弁護士)」などと名乗る第三者も出てきて、信憑性を高める
  • 実際に親族のSNS・ネット情報を事前に調べ、名前・職業・家族関係を把握した上で電話してくる

防ぐポイント

電話を切って、本人に直接かけ直す。家族間で「こういう電話が来たら一旦切って確認する」というルールを作っておく。


②還付金詐欺(公的機関を装う)

市区町村・税務署・社会保険事務所などを装い、「医療費の還付があります」「税金の過払いがあります」などと電話してきます。

ATMに誘導して「ここで手続きできます」と言い、実際には振り込みをさせる手口です。

重要なポイント

公的機関がATM操作を指示することは絶対にありません。

電話でATMに誘導されたら、必ず詐欺を疑ってください。


③投資詐欺・「儲け話」詐欺

「絶対に儲かる投資がある」「SNSで知り合った人が教えてくれた」という形で始まることが多いです。

近年は「ロマンス詐欺」と組み合わせたケースが増えています。SNS・マッチングアプリで「親しくなった人」が「一緒に投資しよう」と勧誘し、最終的にお金を振り込ませます。

高齢者がSNSを使うようになったことで、こうした詐欺の被害が急増しています。


④フィッシング詐欺(偽サイト・偽メール)

「あなたのアカウントが不正利用されました」「荷物が届けられません」などのメールやSMSが届き、リンクをクリックすると偽サイトに誘導されます。

そこでIDやパスワード、クレジットカード情報を入力させることが目的です。


⑤訪問詐欺(点検商法・工事詐欺)

「水道管の点検です」「屋根に異常があります」と言って自宅を訪問し、不必要な工事契約を結ばせる手口です。

「今日しか来られない」「隣の家でも工事した」という文句で判断する時間を与えません。


家族にできる対策。

①「合言葉」を決めておく

家族間で「本物かどうか確認するための合言葉」を決めておくと、「なりすまし」を見抜けます。

例:「犬の名前は?」「昨日何を食べた?」というように、第三者が知らないことを聞く。


②固定電話に迷惑電話防止機器を設置する

詐欺の多くは固定電話にかかってきます。「録音機能付き自動応答器」を設置すると、「この通話は録音されます」というアナウンスが流れ、詐欺師が電話を切ることが多いです。

城南5区の各区では、迷惑電話防止機器の無料貸し出し・補助制度を設けているケースがあります。

制度の例
大田区特殊詐欺対策機器の無料貸し出し
品川区迷惑電話防止機器の貸し出し
目黒区高齢者向け防犯機器の補助
世田谷区詐欺対策機器の無料配布(実施時期による)
港区区民への防犯機器貸し出し

各区の防犯・福祉担当窓口に問い合わせてみてください。


③定期的な電話・会話で「変化」を察知する

詐欺被害の直前・直後、高齢者の言動に変化が出ることがあります。

  • 急に「まとまったお金が必要」と言い出す
  • 「秘密にしてほしい」と頼んでくる
  • 貯金額や銀行口座の話をしたがらなくなる

定期的に親と話すことで、「いつもと違う」を感じ取れるようになります。


④「銀行での大額引き出し」に注意

詐欺被害では、高齢者が銀行窓口で大きな金額を引き出そうとするケースがあります。

最近は銀行・ATMのスタッフが「誰かに言われて引き出していませんか」と声をかける取り組みをしていますが、家族からも「大額の引き出しは事前に相談して」と伝えておくと安心です。


⑤「判断する時間をもらう」を口グセに

詐欺師が最も嫌うのは「時間をおいて考えること」です。

「今すぐ決めないといけない」「誰にも言わないで」という状況は、詐欺の典型的なパターン。親に「そういうときは必ず子どもに相談してから決める」と伝えておいてください。


もし被害にあったら。連絡先一覧。

相談先電話番号
警察相談専用電話#9110(つながらない場合は110)
消費者ホットライン188(いやや)
金融庁相談ダイヤル0570-016811
法テラス0570-078374

被害に気づいたら、まず警察(110)か消費者ホットライン(188)に連絡してください。「恥ずかしいから相談しない」という方が多いですが、通報することで被害拡大を防ぐ助けにもなります。

また、銀行口座に振り込んでしまった場合は、すぐに銀行に連絡して「振り込め詐欺救済法」による振込先口座の凍結を依頼できます。早ければ取り戻せる場合もあります。


城南5区での詐欺対策の相談窓口。

各区の警察署・防犯担当窓口でも、詐欺対策の相談や機器の紹介を行っています。

  • 大田区:大森警察署・田園調布警察署・蒲田警察署
  • 品川区:品川警察署・大崎警察署・荏原警察署
  • 目黒区:目黒警察署・碑文谷警察署
  • 世田谷区:世田谷警察署・成城警察署・玉川警察署・北沢警察署
  • 港区:麻布警察署・赤坂警察署・高輪警察署・愛宕警察署

地域の防犯ボランティア・民生委員などとも連携し、詐欺被害の防止活動が行われています。


まとめ:親が「大丈夫」と言っても、備えは親子で。

対策内容
合言葉を決める家族間で確認できる質問を事前に設定
迷惑電話防止機器各区の補助制度を活用して設置
定期的な会話変化を察知するための接点を保つ
大額引き出しの相談ルール銀行での引き出しは事前連絡
「まず相談」の習慣勧誘や請求は、すぐ決めないことを伝える

詐欺は「だまされやすい人がひっかかる」のではなく、「精巧な手口に、誰でも引っかかりうる」ものです。「うちは大丈夫」という安心感こそが、詐欺師の狙い目です。

今日、親に一度確認の電話をかけてみてください。

この記事を書いた人

編集部 / 城南終活取材班

城南5区 終活情報エディター

介護・福祉、葬儀・斎場、不動産、ファイナンシャルプランニングの実務経験をもつメンバーが執筆・監修。城南5区(大田・品川・目黒・世田谷・港)の現地を実際に訪ね歩き、足で確かめた一次情報をお届けします。

現地取材 12件 運営者情報を見る →

あわせて読みたい

親子で穏やかに話し合うイメージ
備える

フレイルとは。筋力が落ちる前に、できること。

「最近、親が疲れやすくなった」「歩くのが遅くなった気がする」——それはフレイル(虚弱)のサインかもしれません。介護に至る前の段階で食い止めるフレイル予防の考え方と、城南5区の取り組みを解説します。