本記事にはプロモーションが含まれます。

かかりつけ歯科医を持つ。口の健康が、老後の健康を守る。

公開:
親子で穏やかに話し合うイメージ
画像はイメージです
目次 タップで開閉

「歯が痛くないから、歯医者には行かなくていい」

親にこう言われたことはありませんか。

高齢の親が「歯が痛いときだけ歯科に行けばいい」と思っていても、実はそれでは遅すぎることがあります。

口の健康は、食べること・話すこと・人と交わることの基盤です。そして、口腔(こうくう)環境の悪化は、誤嚥性肺炎・認知症・低栄養など、老後の重篤な病気と深く関わっています。

「元気なうちに、かかりつけ歯科医を持つ」——これが、老後の健康を守るために家族ができる大切な備えのひとつです。


高齢者の歯と口腔の現状。

厚生労働省の調査によると、75歳以上の高齢者の約半数が「20本以上の歯を持っていない」状態です。歯が少ないと、咀嚼(噛む)力が低下し、食べられるものが限られてきます。

高齢者に多い口腔の問題

問題内容
歯の喪失虫歯・歯周病・加齢による歯の脱落
歯周病(ししゅうびょう)歯を支える骨・歯肉が溶ける慢性疾患。無症状のまま進行する
口腔乾燥(ドライマウス)唾液の分泌低下。服薬の副作用でも起きる
義歯(入れ歯)の不具合合わない義歯は咀嚼力低下・口内炎の原因
舌・口腔粘膜の問題口内炎・カンジダ・がんの見落とし

口腔健康と全身疾患のつながり。

口の健康は「歯だけの問題」ではありません。最近の研究では、口腔環境が全身の健康に深く影響することがわかっています。

①誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)

口の中の細菌が、睡眠中などに気管に入ることで引き起こされる肺炎です。

高齢者の死亡原因の上位に位置し、「口腔ケアを徹底するだけで誤嚥性肺炎を大幅に減らせる」というエビデンスがあります。

歯が少なく口腔内が不衛生な状態は、誤嚥性肺炎のリスクを高めます。

②認知症との関係

歯が少ない高齢者は、認知症の発症リスクが高まるという複数の研究があります。

理由としては以下が考えられています。

  • 咀嚼が減ると、脳への刺激(血流・神経刺激)が低下する
  • 口腔内の炎症・細菌が全身の炎症につながり、脳にも影響する
  • 食べる楽しみが減ることで社会的孤立・抑うつになりやすい

③低栄養・体力低下

歯が少ない・義歯が合わないと、硬いものが食べられなくなります。

「やわらかいもの・食べやすいものだけ」を選ぶようになると、タンパク質(肉・魚)の摂取量が減り、筋肉量の低下(サルコペニア)や体重減少につながります。

④糖尿病・心臓病との関係

歯周病は、血糖コントロールを悪化させることが知られています。糖尿病の方が歯周病を治療すると血糖値が改善したという報告もあります。

歯周病菌が血流に乗って心臓・血管に影響する可能性も指摘されています。


なぜ「かかりつけ歯科医」が必要か。

急に歯が痛くなってから歯科に行く「痛み止め型」の歯科受診には、以下の問題があります。

  • 虫歯・歯周病が進行してから発見される
  • 歯が抜けてしまってから治療が始まる
  • 高齢になると治療に時間・体力がかかる
  • 緊急で行った歯科では、口腔全体の状況を把握してもらえない

「かかりつけ歯科医」を持つメリット

メリット内容
定期健診・クリーニング虫歯・歯周病を早期発見。歯石除去で口腔環境を維持
口腔の全体把握歯・歯肉・粘膜・義歯の状態を長期的に管理
義歯の定期調整合わなくなった義歯を早めに調整
緊急時の対応いざというときに状況を把握した歯科医がいる安心感
訪問歯科への連携通院が難しくなったときに在宅での対応を相談できる

かかりつけ歯科医を選ぶポイント。

確認ポイント内容
通いやすさ自宅から徒歩・交通機関で無理なく行ける距離
高齢者の対応「高齢者歯科」「在宅対応」「障がい者歯科」の対応実績
設備バリアフリー・車いすの対応
予防・メンテナンス重視定期健診・クリーニング・フッ素塗布などの予防ケアに積極的
訪問歯科との連携将来、通院が難しくなったときへの備え

「何かあったら」ではなく、「歯がまだしっかりしている今から」通い始めることが重要です。


口腔ケアの基本(家庭でできること)。

かかりつけ歯科医への定期受診に加え、日常的な口腔ケアも重要です。

①歯磨き(最低2回・就寝前は必ず)

  • 就寝前は特に丁寧に。睡眠中は唾液が減り、細菌が繁殖しやすい
  • 電動歯ブラシは手の動きが不安定になった高齢者に有効
  • フッ素配合の歯磨き粉を使うと虫歯予防効果が高まる

②歯間ケア(デンタルフロス・歯間ブラシ)

歯と歯の間は歯ブラシだけでは磨けません。フロスまたは歯間ブラシを使うことで、歯周病の原因となるプラークを除去できます。

③義歯のケア

入れ歯を使っている場合は毎食後に外して洗浄し、就寝前に義歯洗浄液に浸します。義歯を入れたまま寝ると、口腔内の細菌が増加します。

④舌のケア

舌苔(ぜったい:舌の表面の白い汚れ)は細菌の塊です。舌専用のブラシや湿らせたガーゼでやさしく拭き取ります。

⑤保湿・水分補給

口の乾燥は細菌増殖の原因です。こまめな水分補給と、保湿ジェル(市販の口腔保湿剤)の使用が効果的です。

訪問歯科・かかりつけ歯科の情報を調べる

城南5区対応・高齢者の口腔ケアに対応した歯科の情報


「訪問歯科」という選択肢。

外出が難しくなった高齢者には、**訪問歯科(在宅歯科)**というサービスがあります。

歯科医師・歯科衛生士が自宅・施設を訪問して、治療・義歯の調整・口腔ケアを行います。

訪問歯科が必要な状況

  • 歩行が難しく、歯科医院に通院できない
  • 認知症が進み、診療台での治療が困難
  • 入院・施設入居中で定期ケアが必要

介護保険と医療保険が組み合わさった複雑な制度ですが、ケアマネジャーや地域の歯科医師会に相談することで手配できます。


城南5区での口腔ケア相談先。

相談先内容
かかりつけ歯科医定期健診・クリーニング・予防ケア
地域の歯科医師会訪問歯科の相談・紹介
地域包括支援センター口腔ケアの福祉サービスとの連携
ケアマネジャー介護保険を使った口腔ケアサービスの手配

大田区・品川区・目黒区・世田谷区・港区では、歯科医師会による訪問歯科・口腔ケア出張サービスが整備されています。


まとめ:口の健康を守るための5つのこと。

行動内容
1元気なうちにかかりつけ歯科医を決める
2年2〜4回の定期健診・クリーニングを継続
3就寝前の歯磨き・義歯のケアを習慣にする
4通院が難しくなったら訪問歯科に切り替える
5歯・口の変化(痛み・乾燥・食べにくさ)を見逃さない

「歯が痛くないから大丈夫」ではなく、「痛くないうちにケアしておく」ことが、老後の食べる力・話す力・生きる力を守ります。

親に「歯医者に行って」と言いにくければ、「一緒に行こう」と誘ってみてください。かかりつけ歯科医への最初の一歩は、子どもが背中を押すことで動き始めることも多いのです。

この記事を書いた人

編集部 / 城南終活取材班

城南5区 終活情報エディター

介護・福祉、葬儀・斎場、不動産、ファイナンシャルプランニングの実務経験をもつメンバーが執筆・監修。城南5区(大田・品川・目黒・世田谷・港)の現地を実際に訪ね歩き、足で確かめた一次情報をお届けします。

現地取材 12件 運営者情報を見る →

あわせて読みたい

親子で穏やかに話し合うイメージ
備える

フレイルとは。筋力が落ちる前に、できること。

「最近、親が疲れやすくなった」「歩くのが遅くなった気がする」——それはフレイル(虚弱)のサインかもしれません。介護に至る前の段階で食い止めるフレイル予防の考え方と、城南5区の取り組みを解説します。