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訪問診療とは。医師が自宅に来る仕組みと、利用の始め方。
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「病院に連れて行くたびに、ぐったりしてしまう」
外来での通院が親にとって大きな負担になってきた——そういう状況を感じたことはないでしょうか。
「病院まで車で30分。待合室で2時間待ち。帰宅するとぐったりして寝込んでしまう」——通院のたびに親の体力が削られていく。
そういう状況が続いているなら、「訪問診療」という選択肢を検討するタイミングかもしれません。
訪問診療とは。
訪問診療とは、医師が定期的に患者の自宅(または施設)を訪問して診察・治療を行う医療サービスです。
「往診(おうしん)」と混同されることがありますが、違います。
| 比較 | 訪問診療 | 往診 |
|---|---|---|
| 訪問の形式 | 定期的・計画的(例:週1回、月2回) | 急変時・緊急時に単発で訪問 |
| 計画 | あり(診療計画書を作成) | なし(その都度対応) |
| 保険での位置づけ | 在宅医療として保険適用 | 急患往診として保険適用 |
| 継続性 | 継続的な医師との関係 | 一時的な対応 |
訪問診療は、「病院に来られない患者さんのために、医師が定期的に通う」形の医療です。
訪問診療でできること。
「自宅で診てもらえる」というイメージより、できることは幅広いです。
| 診療内容 | 具体例 |
|---|---|
| 定期的な診察 | 血圧測定・聴診・触診・体調確認 |
| 血液検査・尿検査 | 採取して検査機関に送付(結果は次回説明) |
| 薬の処方 | 処方箋発行→かかりつけ薬局から薬が届く(または持参) |
| 注射・点滴 | 必要に応じて自宅で実施 |
| 看取りのサポート | 在宅での看取りを支える最期まで関わる医師として |
| 急変時の対応 | 24時間連絡が取れる体制がある場合が多い |
| 各種書類の作成 | 診断書・訪問介護指示書・主治医意見書など |
訪問診療の対象者。
| 対象となる方 | 具体的な状況 |
|---|---|
| 通院が困難な方 | 歩行困難・車いす使用・寝たきり状態 |
| 病状が安定しない方 | 慢性疾患の継続管理が必要 |
| 在宅での療養を希望する方 | 入院せず自宅で過ごしたい |
| 終末期の方 | 自宅または住み慣れた場所で最期を迎えたい |
| 認知症の方 | 外来での受診が難しい |
「要介護認定を受けていること」は必須条件ではありません。医療保険で利用できます(介護保険と医療保険の違いに注意)。
費用について。
訪問診療は**医療保険(健康保険・後期高齢者医療保険)**が適用されます。
自己負担の目安
| 年齢・所得 | 自己負担割合 |
|---|---|
| 75歳以上(一般所得) | 1割 |
| 75歳以上(一定所得以上) | 2割または3割 |
| 70〜74歳 | 2割(現役並み所得は3割) |
訪問診療の費用(1回あたりの目安)
| 費用区分 | 目安(1割負担の場合) |
|---|---|
| 在宅患者訪問診療料(同一建物以外) | 約830〜1,690円/回 |
| 各種加算(処置・検査など) | 内容による |
| 在宅時医学総合管理料(月額) | 約1,500〜2,800円/月(管理の程度による) |
交通費が別途かかる場合がありますが、多くのクリニックでは定額または無料です。
月に2〜4回の訪問が多く、月額の自己負担は数千円〜1万円程度が目安です(処置内容によって変わります)。
訪問診療の始め方。
①かかりつけ医や担当ケアマネジャーに相談する
最も一般的な入り口です。「通院が難しくなってきたので、訪問診療に切り替えたい」と伝えれば、地域の在宅医を紹介してもらえます。
②地域包括支援センターに相談する
訪問診療を行っているクリニックの情報を教えてもらえます。
③「在宅医療」に特化したクリニックを探す
近年、在宅医療に特化したクリニックが増えています。城南5区(大田・品川・目黒・世田谷・港)にも複数の在宅クリニックがあります。
選ぶときの確認ポイント
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 24時間対応の有無 | 夜間・休日に急変した場合に連絡できるか |
| 看取りの対応 | 在宅での看取りに対応しているか |
| 訪問エリア | 自宅が対応エリア内か |
| 医師の専門 | 内科・緩和ケア・認知症など、必要な専門性があるか |
| 連携先 | 訪問看護・ケアマネジャーとの連携体制 |
大田区・品川区・目黒区・世田谷区・港区の在宅クリニック情報をご案内
訪問診療と介護保険サービスの組み合わせ。
訪問診療(医療保険)と介護保険サービスは、別々に利用できます。
| サービス | 保険 | 併用 |
|---|---|---|
| 訪問診療(医師) | 医療保険 | ○ |
| 訪問看護(看護師) | 医療保険または介護保険 | ○ |
| 訪問介護(ヘルパー) | 介護保険 | ○ |
| 訪問入浴 | 介護保険 | ○ |
訪問診療の医師と、訪問看護のナース、訪問介護のヘルパーが連携して「在宅チーム」を組むことで、在宅での生活を支えられます。
ケアマネジャーがこの連携のコーディネーターになります。「在宅チームを組んでほしい」と相談すると、適切なサービスを組み合わせてくれます。
「在宅で最期まで」を支える医療として。
訪問診療の役割として、特に重要なのが「在宅での看取り」のサポートです。
「病院ではなく、住み慣れた自宅で最期を迎えたい」という希望を持つ方が増えています。訪問診療の医師は、そういった希望を叶えるための医療的サポートを担います。
- 痛みや苦しさを和らげる緩和ケア
- 家族への状態説明・精神的サポート
- 亡くなった後の死亡診断書の作成
「在宅看取り」を希望する場合は、早めに訪問診療医と「もしものときの希望(DNAR・延命措置についての考え方)」を話し合っておくことをおすすめします。
まとめ:訪問診療を始めるときのポイント。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 通院が困難な方・在宅療養を希望する方 |
| 費用 | 医療保険適用(1割負担で月数千円〜1万円程度) |
| 始め方 | かかりつけ医・ケアマネジャー・地域包括支援センターに相談 |
| 選び方 | 24時間対応・看取り対応・連携体制を確認 |
| 介護との組み合わせ | 訪問看護・訪問介護と組み合わせて在宅チームを作る |
「通院が大変になってきた」と感じたとき、それは訪問診療への切り替えを考えるタイミングです。
まず担当のケアマネジャーに「訪問診療に切り替えたい」と一言伝えるだけで、次の一手が見えてきます。
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この記事を書いた人
編集部 / 城南終活取材班
城南5区 終活情報エディター
介護・福祉、葬儀・斎場、不動産、ファイナンシャルプランニングの実務経験をもつメンバーが執筆・監修。城南5区(大田・品川・目黒・世田谷・港)の現地を実際に訪ね歩き、足で確かめた一次情報をお届けします。
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